7月 2012

空の奥

死と 死と
雨音は死の近づく足音である
死と 死と 死と 死と
割れた銃眼
道のない ゆきどまる道の
左右 背後
地平のない 区切りのない
セピアインクはぶち撒かれていて
歩く 僕は歩く
その独断の跡を雨が降っている

雨と歩調を合わせて踊る仮装大会
けして共有しない雨宿りの文学
蒙昧 すでにインクは流れとなり
かろうじて掲げられた溺死人の白旗を追い越し

どこに行ったら正解の女に会えるんだ

どこに行ったら正解の女に会えるんだ
肥大した月が憂鬱そうに佇まう
国道を鉄屑共が抜ける音
どうでもいい街灯の陽
どこに行ったらいい
いや 最悪おまえでもいい
どこに行ったらおまえに会える
なんとかしてくれ
このグズグズ わんわんと反響している
内臓をなんとかしてくれ

ああ 額を押えると 汗
夏なのだ
夏なのだから もういい
たしかにアンニュイは涙ぐんで