6月 2012

無銘であるとは

町のくずれたブロック塀の脇に
腰掛けている少年が殺人者である
六月の風のなかには少年でさえ
六月を見いだす
青く茂ったソメイヨシノのがさがさした
樹皮に寄りかかって あなたが
感じている一片の詩篇的情緒より
人工的な音色だけを
人工的な景色だけを除いた場所に
少年は立っている

時にあなたの空想とすれちがう
殺人者の形式がある
空想がもしたましいの