8月 2011

"夏"

定期の日付で夏は終わる
青空の崖でつまさき立ちになったとき
はじめて冷房のせいで汗は流れる

僕が切符で乗っていることをしらないひとは
定期を更新しつづける
耳栓をしたままで
誰かの文句を読みつづける

戦争になってしまったら
僕は"いい意味で"君を撃つだろうし
"いい意味で"君は撃たれるだろうし
そのときには
ひねり出される言葉がいいのか

天才賛歌

アアーいい加減だなアアー
と世界の果てまで響く音
諦めないよう諦めを諦め
天への階段をのぼる
階段を

ああ しぬ
世界の地核に響く叫び
静まりかえったホールで
墜ちてきた胎児のフリをねむる

その階段を振りはらう
その喉を絞め上げる
そのガラスを叩き割る
どれも傷をつけ
立ち止まらせるようにのこす

世界の隅で女が死んで
彼は天上へ飛び上がる

攻殻機動隊 S.A.C. 感想文

 僕は取り残された。攻殻の最後のクレジットが流れ終わり外に出ると世界は明るかった。そして部屋は暗かった。もちろんこれが、僕の思うかぎりにおいて一面的なものではあるのだろう。一つの視点が起こってきたというにすぎない。僕はがらんと取り残されていた、というのが正確という意味での正しい感想になるだろう。